歌声合成ソフトウェア「Synthesizer V Studio 2 Pro」の最新アップデート(バージョン 2.2.0)、および新歌声データベース製品「アンサンブルシリーズ」のリリースを発表いたします。
約2年の開発期間を経て完成した本製品シリーズは、Synthesizer V Studio 2 Pro による先進的な歌声合成技術で、フルアンサンブルをリアルに再現します。音程や発音、声の表情に加え、歌詞も自由に設定できます。
アンサンブルシリーズの製品ラインナップ
3 種類の歌声データベースが、ゴスペルからクラシック、シネマティックな表現まで幅広く対応し、温かく厚みのあるコーラスを奏でます。
アンサンブルシリーズ vol.1

ソプラノからバスまでのコーラスを収録した、現代的な音楽表現に特化たボイスコレクション。ゴスペルや讃美歌、ポップ、R&B、ロック、エレクトロニックまで、楽曲に自然に溶け込むバックコーラスを生み出します。
アンサンブルシリーズ vol.2

ソプラノ、メゾソプラノ、テノール、バリトンによるコーラスを収録した、クラシックやオペラ、シネマティックな楽曲制作に特化したボイスコレクション。重厚で奥行きのある響きが、壮大な音楽表現を支えます。
アンサンブルシリーズ vol.3

ソプラノからバスまでのコーラスを収録した、フォークや讃美歌、式典的で厳かな音楽表現に焦点を当てたボイスコレクション。静かであたたかな歌声が、心に残る音楽を描き出します。
各アンサンブルシリーズには、ソプラノ/アルト/テナー/バス各4種類、合計16種類のソロボイスが含まれています。
リアルなコーラスを可能にする、洗練された機能
先進的な空間信号処理や深層学習技術を用いて、コーラスならではのまとまりのある響きを保ちながら、個々の声を自在にコントロールできる柔軟な歌声合成を構築しています。
歌詞の入力やコーラス人数の調整にも対応し、思い描いたアンサンブルを直感的に形にできます。
各アンサンブルシリーズには、操作しやすく整理されたインターフェースを備えています。
- 人数の調整: ソリストから最大16名編成まで設定できます。
- ピッチとタイミングのばらつき: タイトなポップから、豊かで広がりのある表現まで調整が可能です。
- 歌詞と発音のコントロール: 歌詞を入力し、発音や子音のニュアンスまで細かく設定できます。
- 全ての既存機能に対応: これまでにリリースされた Synthesizer V AI 歌声データベースと同様に、AI リテイク、ボーカルスタイル、音素タイミングなどの全ての既存機能を使用できます。
バージョン2.2.0アップデート 新機能の追加
本アップデートでは、コーラス制作をより円滑に進めるための機能に加え、ワークフローを効率化する新機能を複数搭載しました。
Synthesizer V Studio 2 Pro 2.2.0 へのアップデートは、ソフトウェアを再起動後に表示されるポップアップの手順に従ってください。詳しい内容につきましては、リリースノートをご参照ください。
新機能紹介
ユニゾン
ボイスパネル上の、同一トラック内で最大16レイヤーの歌声を生成する機能です。ソロボイスに使用することで厚みのあるダブリング効果を得られるほか、アンサンブルシリーズと組み合わせることでよりリアルな編成を構築できます。
「歌手間の距離」パラメータを使用することにより、ステレオの広がりを細かく調整でき、複数トラックを使ったパンニング作業は不要です。

エフェクト パネル
ミキシングに不可欠なEQ、コンプレッサー、リバーブを統合しました。DAWを立ち上げることなく、ソフトフェア内で手軽なミキシング処理が可能なため、プリプロダクションやシンプルな構成の楽曲制作に最適です。

ルームサウンドシュミレーション
音波の反射をシュミレートすることで空間配置をより自然に表現できます。エフェクトパネル内に搭載。
リバーブの質感を高めながら、歌声に奥行きと広がりを加えます。
複数パートのコーラス表現や、温かみのある立体的なサウンド作りに適した機能です。

スケールガイド表示
ピアノロール上で音階(スケール)を視覚的に表示できます。ルート音とスケールパターンを設定し、スケールモードを有効にすると選択したスケールに含まれる音が鍵盤と背景上にハイライト表示されます。
スケール設定はグループごとに行えるほか、複数のグループを一括選択してボイスパネルから同時に変更することも可能です。

MusicXML対応
MusicXMLファイルのインポートに対応し、既存の楽譜データやアレンジを、「Synthesizer V Studio 2 Pro」へ取り込むことができます。歌詞データはもちろん、スラーや音節の継続といった記譜情報も、Synthesizer V 上の表記へ自動変換されます。

レンダーキャッシュ
プロジェクトの読み込み時間を大幅に短縮し、メモリ使用量を削減するレンダーキャッシュ機能を導入しました。合成済みの音素、ピッチ、音声データをディスク上に保存することで、プロジェクトを再度開く際の再レンダリングが不要になります。キャッシュは自動で最適に管理され、現在の使用状況はレンダリング設定から確認できます。
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購入先
製品は AHSダウンロード よりお買い求めいただけます。
Synthesizer V Studio 2 Pro 2.2.0 (2026年1月15日)
新機能
- 新歌声データベース「アンサンブルシリーズ」によるコーラス機能への対応と、既存歌声データベースのためのダブリング機能を追加しました。
- ボイスパネルの「ユニゾン」セクションで、ボーカル人数と歌手間の距離を指定できます。
- ノートパネルに、歌手ごとのタイミングとピッチのばらつきを調整する「コーラス分散度」パラメータを追加しました(アンサンブルシリーズでのみ使用可能)
- トラックの右クリックメニューに、ユニゾントラックをそれぞれの歌手ごとのトラックに分割するコマンドを追加しました。
- エフェクトパネルを追加し、空間シミュレーション・EQ・コンプレッサー・リバーブを各トラックに設定できるようにしました。
- スケール(音階)表示機能を追加しました。スケールはノートグループごとに設定できます。
- スケール表示をオンにすると、設定したスケールに従ってキーボードとピアノロール背景がハイライトされます。
- ボイスパネルでは現在選択しているすべてのノートグループのスケールをまとめて変更することができます。
- MusicXML (.mxl, .xml, .musicxml) ファイルのインポートに対応しました。
- レンダリングのキャッシュ機能を追加しました。プロジェクトを次回開いたとき、再レンダリングによる待ち時間の発生とメモリ使用を削減します。
- キャッシュを有効にするにはこれ以降のバージョンのエディタで一度保存する必要があります。
- レンダリングパネルに、エクスポート時にトラックの音量とパン、エフェクトをバイパスするオプションを追加しました。
- ボイスパネルに、子音(破裂音・摩擦音)の強さと長さをノートグループごとに一括変更できるスライダーを追加しました。
動作変更
- ファイルメニューのインポートオプションを整頓し、プロジェクトとオーディオのインポートをわかりやすくしました。
- ノートがノートグループの右端よりもはみ出ているとき、グループ末端で出力音をカットするのではなくグループ末端までしか音声がレンダリングされないように変更しました。
機能強化
- レンダリング状況の表示を改善しました。ノートグループのハイライトとタイムラインの白線によってレンダリング状況がより直感的に把握できるようになりました。
- ノート、ノートグループ、音素タイミング等をドラッグする際の当たり判定を拡大し、掴みやすくしました。
- ピアノロール・トラックエリアでのノートグループの操作感を統一し、グループ同士が重複しないようにしました。
- MIDIデバイスが異なるソフトウェア間で競合することを防ぐため、設定でデバイスの選択を解除できるようにしました。
- AMD Zen 4/5プロセッサでのレンダリング性能を改善しました。
修正
- 一部のDAWにおいて、ARAプラグインを使用中にテンポを変更するとクラッシュすることがある不具合を修正しました。
- インストゥルメントプラグインにおいて、プロジェクトを外部ファイルに保存しているときファイルの保存パスを変更してもDAWに変更が通知されず、プロジェクトを上書き保存できない不具合を修正しました。
- オフラインライセンスを有効化している環境で、インターネット接続が不安定な時まれに意図せずログアウトされてしまう不具合を修正しました。
- Synthesizer V Studio のインスタンスが複数起動しているとき(プラグインとスタンドアロンが同時起動しているときなど)、環境設定の変更が正しく保存されない不具合を修正しました。
- 複数のノートを選択しているとき、歌詞編集中のスペース/タブキーによるノートの移動が正しく行えない不具合を修正しました。
- スライダーの数値を直接編集しているとき、テキストボックスと現在数値が被って表示される不具合を修正しました。
- ノートグループを別のトラックに移動するときクラッシュすることがある不具合を修正しました。
- ボーカルMIDI変換を使用後に「元に戻す」と「やり直し」のコマンドを使用すると変換結果が失われる不具合を修正しました。
- プロジェクトのタイムカウンターにおいて、小数点以下の桁数が誤って表示される不具合を修正しました。
- トラック名が「+」で始まるとき、トラックを複製するとクラッシュする不具合を修正しました。
- フルARAモードのローカルトラックのグループミュートが機能しない不具合を修正しました。
- パラメータパネルにおいて、縦にズームしているときパラメータを切り替えると最大値・最小値が正しく更新されない不具合を修正しました。
- 現在インストールされていないバージョンのボイスがノートグループに設定されているとき、パラメータパネルにボーカルスタイルのオプションが表示されない不具合を修正しました。
- プラグイン版において、バウンス時にトラックの先頭でノイズが発生する不具合を修正しました。
- プロジェクトを最初に再生開始した直後の数100ms間、音量やパンの値が無視される不具合を修正しました。
- macOSにおいて、スタンドアロン版を実行中にSVPファイルをダブルクリックして開くことができない不具合を修正しました。
- ノートグループ内にミュートされたノートが含まれるとき、波形が意図しない透明度になる不具合を修正しました。
- まれにノートがノートグループ範囲外に作成されてしまう不具合を修正しました。
- Windowsにおいて、スタンドアロンとAAX-ARAプラグインを同時に起動しているとき、ウェルカムスクリーンが読み込まれない不具合を修正しました。
- CubaseでARAプラグインを使用している時、特定の条件下でテンポを変更するとクラッシュする不具合を修正しました。
- CubaseでARAプラグインを使用している時、選択範囲を切り詰めて削除するとクラッシュすることがある不具合を修正しました。
- マルチモニター環境でダイアログが誤ったモニターの中央に表示される不具合を修正しました。
- Windowsのプラグイン版において、マルチモニター環境で各モニターの表示拡大率が異なるとき、右クリックメニューが誤った位置に表示される不具合を修正しました。
- ノートグループをプロジェクトの先頭よりも左端にドラッグ・リサイズしたとき、グループが完全に画面外に収まってしまい操作できなくなる不具合を修正しました。
- プロジェクトをインポートしてできたノートグループを貼り付ける際の挙動を修正しました。
- 特定のマウスドラッグ操作後にスマートピッチコントロールを範囲選択できなくなる不具合を修正しました。


